#4 共産主義とは何か 「カルト村で生まれました。」

おすすめ書籍

こんばんは。イチカラセイジです。

今回皆様にお伝えしたいのは、2016年2月15発行、高田かや著、「カルト村で生まれました。」です。2016年3月25日には第3版発行がされています。

先ずはこのひと目を引くインパクトのあるタイトル。

本の帯にはこう書かれています。

「所有のない社会」を目指すカルト村で生まれ、両親と離され、労働、空腹、体罰が当たり前の暮らしを送っていた少女時代を描く「実録コミックエッセイ」
平成の話とは思えない!こんな村があるなんて!

カルト村で生まれました。帯より

カルト村はという名前自体は架空のものですが、一般的には「おかしな」少女時代をノンフィクションで面白おかしく描いている一冊です。

社会主義・共産主義を崇拝し、実生活まで落とし込み、集団生活をしている村単位の共同体。本著について、ウィキペディア情報では、”幸福会ヤマギシ会(こうふくかいヤマギシかい)は、農業・牧畜業を基盤とするユートピアをめざす活動体(農事組合法人)
所有の概念を全否定し、「無所有一体」の生活を信条としている。 1960年代に起こった、いわゆるヒッピー共同体(原始共産主義)に例えられることもあります。”
と記載があり、著者の生活に関連があるのではないかと感じられます。

日本の話であり、平成生まれの日本人が、日本のどこかの村で経験した実話だということを念頭に本作を購入して見て頂くと、面白おかしく描かれている内容の中にもしっかりと闇を確認することができるかと思います。

カルト村で生まれました。27頁より

「どんな人が書いているのか」

 著者、高田かや氏。東京在住。生まれてから19歳まで、カルト村で共同生活を送る。村を出てから一般社会で知り合った男性と結婚。村での実体験を回想して描いた作品を「クレアコミックエッセイルーム」に投稿したことがきっかけでデビュー。本作が初の単行本となる。

「本を読むとどんな知識を得られるのか」

共産主義を目指す村の生活がどういったものかが面白おかしく理解できます。
・生産もみんなで平等に、個人財産を認めず、お金もみんなで共有。こういった環境で育つ子どもがどのように日時生活を送るのか、どういったことを感じて、成長した時にどういったものの見方、捉え方をするようになるかが感じ取れます。
 ※良い意味でも悪い意味でも。

「どんな人にオススメか」

 共産主義の理念自体はわかってるけど、それって理想では?と考えている人であったり、現在の国政政党でもあり、現存する政党の中で最も長い歴史を持つ「日本共産党」が目指す方向性について、緩く知りたいと考えている方などにオススメできるかと思います。但し、本当に「ゆる〜く」であることを忘れずに。

OpenClipart-VectorsによるPixabayからの画像

「イチカラセイジが得られた学びとは」

 それ自体が良いものか悪いものかは別として、主義を実生活まで落とし込むっていうのは、物凄く大変なことです。

 日本共産党という政党があります。読んで時のごとく日本で共産主義を目指す政党なわけですが、一定数の得票数が必ずあり、国県市区町村それぞれのレイヤーでしっかりと議席を持っています。それって凄いことだな〜と。

 一方で、日本共産党に所属する方々が本当にこのカルト村のような共産主義の世の中を理想郷と考えているのでしょうか。やっぱり個人で財産は所有したいですし、お金自体も好きなことに好きな金額使いたい。頑張って生産性が高い労働と、そうでない真逆の労働をする人間を全くの平等にしなくてはいけない。一体誰がそんな環境で頑張るというのでしょうか。

 とはいえ、実際に共産主義を目指し、可能な限り日本社会に溶け込みながら独自の共同体を構築し、その中で生活していた方々が大勢いるというのも事実。

そして、具体的にその中でどういった生活が行われていたのかというのを知ることが出来たことは、共産主義というものを「リアルにイメージしやすくなった」と言えると思います。

Gerd AltmannによるPixabayからの画像

子どもたちが共同体の中で育っていく姿も、良い意味で昔の日本の子どもを見ているような感じも受けました。(著者自身の性格や、全体から醸し出されているほのぼの感も有るかと思うのですが)

最後に私自身の考えに少し触れると、私は、小さいレベルでも大きいレベルでも、それが他社との比較といった意味も含め、幅広い意味での「競争」が人間を成長させる要素だと思っています。

資本主義社会の中で生きている限り、日々産業の進化は止まらず、新製品が誕生しても「コモディティ化」が進み、同類品で「安くて良いもの」が生産されていきます。

新しいイノベーションが起きて、新しい分野でさらに産業が発展する。
医学も発展する。食生活も豊かになり、ヒトは人類の課題を解決し続けていく。

今後、本ブログでも題材にしていく予定ですが、「FACTFUNESS」でも紹介されている通り、世界はどんどん良くなっていっている。ということだと思います。

本日も最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。

コメント

タイトルとURLをコピーしました