皆さん、こんばんは。イチカラセイジです。
このブログは1985年生まれで、奥様と息子の3人家庭を持つイチカラセイジが、イチカラ家の日常を通じて得た同世代に役立つ情報をつづっているブログです。
「子どものこと、お金のこと、家のこと、政治のこと」を中心に毎日発信をしています。
本ブログでは毎週水曜土曜日曜には、政治初心者向けに興味関心が持てるような記事を発信していきます。
今回も、茂木誠氏著「世界の今を読み解く政治思想マトリックス」から学ばせて頂き、イチカラセイジの目線を加えて発信をさせて頂いています。
初心者にもわかりやすく、政治に関心が持てる素晴らしい一冊ですので、ぜひ購入し読んでいただければと思います。
なにより凄いのが、面白いところ。出会えたことに感謝致します。
さて本日は、「#63 」というテーマでつづってまいります。
前回本ブログでつづったのが、「#59 アメリカ合衆国の伝統的な政治思想は「自主独立」「孤立主義」」でした。
簡単にまとめると、以下のような流れでした。
- 金儲けの手段が、「ものづくり」から「金融(海外投資)」にシフトしていった
- グローバリズムは、国境や関税がなくなり、ヒトモノカネが自由に地球規模で取引できることを望む層
- ナショナリズムは、輸入製品には関税をかけ、国内産業を守ることを望む層
- アメリカ合衆国には、フロンティア・スピリットの精神が育まれてきた歴史があり、「自主独立」「孤立主義」が伝統的な思想となる。(草の根保守)
- 伝統を覆してまで、第一次世界大戦に参戦した理由は、大量の債権が連合国敗北によって紙くずになってしまうことを恐れたから
- その後、グローバリズム(ウォール街金融)とナショナリズム(草の根保守)のシーソーゲームが繰り広げられる
グローバリズムとナショナリズムの観点で世界情勢や日々のニュースを見ることが、政治思想を読み解く鍵となってきます。
第一次世界大戦後のヒト・モノ・カネの移動の自由を求めたグローバリズムが進んだ結果、何が起きたでしょうか?
「世界恐慌」です。
これに懲りた過去が採用したのは、修正資本主義と徹底的な方式でした。
イギリス、フランス、アメリカそれぞれの国で自国の植民地や友好国を守るためにブロック経済を構築していきます。
一方、植民地の少ない日本やイタリア、ドイツは大ダメージを受けます。
戦争によって市場確保しようと主張する世論が高まったのです。
こうして日本は満州で軍事行動を開始し、ドイツではヒトラー政権の誕生へとつながっていきます。
極端なグローバリズムが、世界恐慌からのブロック経済という極端なナショナリズムを引き起こし、第二次世界大戦と言う最悪の結果を招いてしまったのです。
第二次世界大戦後、再びグローバリストが覇権を握りました。
今度は世界中で何が起こったでしょうか。
アメリカでは国境を開いたために、中南米から移民という名の不法入国者が流入し、海外からの安い労働力によってアメリカ人の職が奪われました。
結果、自国の国益を守る「アメリカ・ファースト」が支持されてトランプ政権が誕生します。
TPPからの脱退を始め、国際協調より自国の利益を優先する姿勢を打ち出し、アメリカのナショナリズムへと大きく舵を切りました。
同様にヨーロッパにおいても、ドイツがEUへの予算増とシリア難民を受け入れるよう要求したばかりに、イギリスはEU離脱を選択しました。
イギリスのブレグジットを背景に、フランスでも不法移民取り締まりを掲げる国民連合の女性党首マリーヌ・ルペン氏が、大統領選で2位になるという大躍進をしました。
イタリアでは、ナショナリストの「同盟」は選挙のたびに票を伸ばしています。
現代においては、グローバリズムの反動がナショナリズムへの傾倒となって現れているのです。
グローバリズムとナショナリズムのシーソーゲームが繰り広げられてきた結果、2010年代からは、世界中がナショナリズムに向かっています。
今後数十年はこの流れが続くことでしょう。
まとめ
- 行き過ぎたグローバリズムの結果発生した世界恐慌と、それに対応するため各国が「ブロック経済」を展開した結果、第二次世界大戦が勃発した。
- 第二次世界大戦後、再びグローバリズムが台頭した結果、各国では移民問題が表面化し、アメリカではトランプ政権が誕生するなど、ナショナリズムへの揺れ戻しが発生している
- 今後数十年はナショナリズム思想の考えが続くことが予想される
今後しばらくはナショナリズムの流れが続くことが予想されます。
時代としては、平等よりも自由、グローバリズムよりもナショナリズム。
図でいうと、右下に来るような政党であったり、政治思想が社会的な追い風を受けやすいと言えそうです。
さて、如何だったでしょうか。
今回は、「#63 今後数十年はナショナリズムの流れが続く〜政治思想はまさにシーソーゲーム〜」というテーマでお送りさせて頂きました。
実はこれまで参考書籍としていた「世界の今を読み解く『政治思想マトリックス』茂木誠著」でお伝えすると、ここまでの話で第1章が終わるのです。
この本、凄くないですか❓
本当に面白くわかりやすい視点で「政治思想」を考えさせてくれる一冊です。
次回は、これまで大変お世話になった「世界の今を読み解く『政治思想マトリックス』茂木誠著」のご紹介と、私・イチカラセイジが得られた学びについてつづってまいります。
本日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
それではまた明日。
コメント